雑誌やWEBサイト、新聞でも記事を読むことはできます。
それでは、どのメディアの記事の役割も一緒なのでしょうか?ウェブ記事に関していうのであれば、決定的に違うことがあります。
それは、検索してから読まれる記事であるということです。そこには、検索してでも知りたいゴール、検索意図があります。
この検索意図があるのが、ウェブ記事の特徴です。つまり、ウェブサイトに記事を投稿するのであれば、ユーザーの検索意図を満たす答えが用意されていなければ検索して読んでもらうことは難しいのです。
SEO対策が大事と言われますが、なによりも検索意図を満たしている記事を用意していないと流入しても、すぐに離脱してしまいます。
そのため、そのサイトを通し、商品やサービスを買ってくれることはまずないでしょう。それでは、検索意図を満たす記事を書くにはどうしたら良いのでしょうか?
記事を書く際の準備と流れについて解説します。
記事を書く前にウェブサイトとのズレを無くす意識を持とう
記事を書く時には、大元のWebサイトのターゲットから意識をずらしてはいけません。よりマーケティングに力を入れているウェブサイトであれば、ペルソナを決めて運営している場合もあるでしょう。
記事を書く前段階として、記事とウェブサイト全体のズレは皆無にしないといけません。そこで大事になってくるのが、誰が読むウェブサイトなのか、記事なのか、文章なのかを意識しておくことです。
誰が読むのかによって、単語1つの使い方も変わってきます。
例えば、ニキビを治す方法について書くとします。
ペルソナが、中学1年生なのか、それとも美容外科医志望の医学生なのかによって書き方が変わってきます。専門用語の使い方や話の深さ、例文、引用箇所など記事の大半は異なるでしょう。
このように、ペルソナに対する意識が統一されていないと、サイト内のページ遷移数も減ってしまいます。さらに、サービスや商品を売り込むためのセールスライティングもひびかない曖昧な表現になってしまいます。
この意識があるかないかで、ウェブサイト全体の売上に響いてしまいます。
誰に向けたWebサイトなのか、記事なのか、文章なのかを常に意識しよう!
検索キーワードはアクセス数が多い方がいい!はウソ
ウェブ記事を書く際に意識するべきことの1つに、どのキーワードで検索されるのか、検索キーワードは何になるのかということです。
検索キーワードから記事内容を決める場合もありますし、記事内容から検索キーワードを想定する場合もあります。記事数が少ない場合は後者の方が多いこともあります。
ただし、検索キーワードを選ぶ際に『ペルソナが本当に悩んでいることは何か?本当にその単語のチョイスで間違いないか?』を意識しないといけません。(例えば、10代が使う若者言葉、方言、略語、専門用語などです。これらを意識するだけで競合記事がない検索キーワードやより読まれやすい文章を書くことができます。)
それさえ合っていれば、検索数が多いか少ないかは大きな問題ではありません。
なぜなら、ウェブサイトの目的は、アクセス数を集めることではなく、紹介した記事やサービスなどを購入もしくは来店してもらうことだからです。
検索キーワードはペルソナの悩み、普段使う単語の選び方に即しているか。
検索意図を5W3H1Gで考えてニーズを満たす記事を書く
記事を書いていると、競合記事が1つもないと言う場合もあります。また、何を書いていいのかわからず手が止まってしまうこともあるかもしれません。
その場合は、検索意図を5W3Hで考えてみましょう。ただし少しだけ通常の5W3Hとは違います。
Who(だれが)
When(どのタイミングで検索しているのか)
Where(どこで検索しているのか)
What(なにを知りたいのか)
Why(なぜ検索したのか)
How(どうしたら理解してくれるか)
How Depth(どれくらい深い内容)
How approach(記事読了もしくは途中でどのようにアクションさせるか)
これを検索キーワードから想像しましょう。
日本酒を売っているECサイトであれば、
・27歳のOL女性が(who)
・お世話になった日本酒好きな男性上司が会社を辞めるので(when)
・仕事終わりに電車の中で(where)
・プレゼントとして渡す予算5000円以内の日本酒を見つけたいので検索(what)
・なぜなら周りに日本酒に詳しい友人がいないので(why)
このように記事を読んでいる背景を想像します。その上で、電車内であれば携帯で見ることを想定します。
それではどのような工夫をしたら、その上司に合ったお酒だ!と腑に落ちるでしょうか?(how)
プレゼントをするの日本酒を決めるにはどのような内容の記事が必要なのか(how depth)。
また記事読了後、どのようなアクションをとってもらうかも大事です。もちろん、目的は売上をあげることです。そのアプローチとして、別のページへの遷移や、メルマガ・LINE登録、即購入なども考えておきましょう。(how approach)
別のページへの遷移であれば、それぞれの日本酒に関する詳しい説明や辛口日本酒おすすめ20選や地域別の日本酒ページ、幻の日本酒ページなどは需要がありそうです。
さらに、すぐに購入決定する人もいるでしょう。ワンクリック購入のボタンも設置しましょう。
離脱前にリストにするなら、「社内で男性向けで買われているプレゼント用日本酒TOP10」資料や「プレゼントする人にもWで日本酒小ボトルプレゼント」「Twitter RTキャンペーン」特典などLINEやメルマガ特典にするのも面白そうです。
記事の内容としては、
- 車内でもサクッと読める5分程度の量
- 読み疲れないように適度な装飾
- 日本酒を選ぶ際の最低限の基礎知識
- 上司が甘口〜辛口がわからない時でも迷わないように分けてあげる
- 日本酒好きでも満足できる珍しいけれどしっかり評価されていることの明記
- 日本酒を選ぶ際のそれぞれの日本酒の知識
- プレゼント包装発送してくれるか
など想定できる内容がたくさん出てくるかと思います。
あなたが、電車内で悩んでいるその女性の隣に座っていて、記事でしかアドバイスできないとしたらどうするか
この状況を、目をつぶってリアルに想像してみてください。そうすると、何を書いていいのか、どう書いていいのかわからない…ということはまずなくなります。そしてペルソナの検索意図からハズれた記事になるということもないでしょう。
検索意図に合う記事を書くには、検索している背景を5W3Hで想像してみる
記事の上手い下手は関係ない
ウェブ記事は検索意図を満たして、知りたいというニーズに答えられるかどうかです。
読みやすさや文法の小難しい手法などを教えているライティング講座をよく見かけます。正直、文章が上手いか、下手かは関係ありません。極論すれば、誤字脱字があっても検索でTOP10に入っている記事はたくさんあります。
記事や新聞では、誤字脱字は致命的です。なぜなら、目的や問題意識が薄い読者を文章で魅了して最後まで読ませないといけません。またウェブサイトのように装飾もあまりできません。画像と文章のみで最後まで読ませて、次号の売上に繋げる必要があるのです。
もちろん検索意図がない、SNSのユーザーや外部被リンクからの流入の可能性もあります。ですので、文章力なんて磨かなくていいとは言いません。しかし、優先順位はかなり低いと言ってもいいでしょう。
何より大事なのは、ペルソナに寄り添って、知りたい、悩んでいると言う悩みに真摯に寄り添ってあげる想いです。